アイドルpippi（ぴっぴ）さんが公表。全身の体毛が抜ける円形脱毛症とその治療方法は？

こんにちは！リリスです。

2018年2月歌って踊れる4人組アイドルグループ「エレクトリックリボン」のメンバーpippi（ぴっぴ）さんが公式ブログにて全身の体毛が抜ける円形脱毛症であることを、つるつる頭の自身の画像とともに公表しました。

円形脱毛症なのになぜ全身？と思った方も多いはず。

医療従事者のはしくれとしては調べられずにはいられない！ということで、円形脱毛症の種類とその治療法について調べてみました。

pip（ぴっぴ）とは？

まずはじめに、アイドルぴっぴさんについて。

引用元：ぴっぴさんの公式ブログ　より

全ての作詞・作曲を手掛けるコンポーザーのasCa ( 現 Pastel Pants) の個人活動としてスタートしたアイドルユニットで、ガーリーなエレクトロサウンドを得意とする。 2015年からはタワーレコードのアイドルレーベル「箱レコォズ」に所属し、更に活動10周年のメモリアルイヤーとなる2017年の3月24日に渋谷clubasiaにて開催された「エリボンフェスVol.3」よりyu, aoi, airi の3名が加入してグループ史上最多の6人体制となった。その後に数度のメンバーチェンジを経て、2018年 11月11日よりセルフプロデュースのユニットとしてリスタートを切る。ファンの総称は「エレクトリックリボンクラスタ」を略して「ボンクラ」。

引用元：wikipedia　より

ぴっぴさんは2015年2月27日に新メンバー公開オーディションを経て加入。当初、「ＡＳＵＫＡ」という名前で活動していましたが、同年10月25日に現在の「pippi」に改名します。

担当カラーはピンク。
誕生日は2月4日
血液型はＡＢ型
出身地はぴっぴ星（という名の島根県）笑
趣味はピンクのグッズ集め、ミミちゃん（うさぎのぬいぐるみ）と遊ぶこと。

他メンバーのプロフィールや活動予定、コンタクトなどはこちらから→エレクトリックリボン公式ホームページ

ぴっぴさんが円形脱毛症を公表

そんなぴっぴさんが、2019年2月11日に自身のブログで衝撃的な画像とともに、円形脱毛症であることを公表しました。

引用元：ぴっぴさんの公式ブログ　より

ぴっぴさんによると、2017年の年末ころより後頭部の髪の毛が抜け始め、慌てて病院に駆け込み、脱毛専門の大学病院に通ったものの、2018年の夏の終わりごろには頭を含め、全身の毛が抜け落ちてしまったそうです。

当初は、アイドルじゃいられなくなるという不安や、女としての自信を失いかけて落ち込んでいたそうですが、自分と同じ坊主頭にしてくれるファンに恵まれるなどして、今は前向きに頑張っているそうです。

「髪は女の命」と昔から言いますものね。きっと、私たちが想像する以上に辛く悲しい思いをされたと思います。

でも、「円形脱毛症」なのに、なんで全身？

円形脱毛症とは

突然円形や楕円形に髪の毛が抜け落ちる病気です。一般的には「10円はげ」サイズだと思われていますが、頭部全体に広がるものや、体毛などに及ぶものまで、その症状は様々です。

その特徴は

（初期症状）

何の兆候もなく突然髪の毛が抜け始めた。
頭皮が目立つ所がある。
爪に小さなでこぼこがある。
アトピー性疾患（アトピー性皮膚炎・気管支炎・アレルギー性鼻炎）をもっている。
脱毛した所が円形または楕円形であり、境目がはっきりしている。

（進行中の症状）

朝起きた時、枕に抜け落ちた毛が数本以上ある。
脱毛した所の周りの毛を引っ張ると簡単に抜け、痛みもほとんどない。
抜けた髪の毛の毛根部分が、細くとがった状態である。
抜ける範囲が広がってきた。

（回復期の症状）

脱毛した後の皮膚の一部から、細く短い毛が生えている。
脱毛した後の皮膚に毛穴が点々と見える。
脱毛した所の周囲の毛を引っ張っても簡単に抜けない。

円形脱毛症の原因

円形脱毛症の原因は様々な説が提唱されており、近年では髪の毛の毛根組織に対して免疫機能の異常が発生する「自己免疫疾患」を原因とする説が有力です。

免疫機能の異常とは、本来体にとって有害なものにしか防御力を発揮しないはずの免疫機能が異常な反応を起こし、自分の正常な細胞を攻撃してしまう状態のことです。

免疫異常をおこす要因としては、疲労や感染症などの肉体的・精神的なストレスや体質的な素因があります。

要するに、結局のところ、はっきりと「これが原因だ！」と言える原因は見つかっていないということですね。

円形脱毛症の種類

単発型

いわゆる10円はげが1つだけできること。円形脱毛症の中で最も多くみられるタイプ。単発型の約８０％の方が1年以内に治ると言われていますが、まれに次の段階である「多発型」に移行する場合があります。

多発型

円形脱毛が2つ以上できてしまうタイプ。適切な治療を行っても、完全に治るまで半年から2年位かかる場合が多いと言われています。となり合った円形脱毛がつながると、多発癒合型と呼ばれます。

蛇行型

脱毛する場所が細長くつながり、後頭部から即頭部のはえ際にそって蛇のように広がるタイプです。治療期間が複数年にわたる場合があります。

全頭型

頭部全体の髪が完全に抜け落ちてしまうタイプです。非常に治りにくい例が多く、治療が長期にわたる場合が多いとされています。

汎発型

前頭型からさらに症状が進行し、眉毛、まつげ、体毛など全身のすべての毛が抜け落ちてしまうタイプです。円形脱毛症の中では最も重度なタイプで、治療は全頭型と同じく、長期にわたるタイプが多いです。

ぴっぴさんは、この「汎発型」になります。

では、いったいどんな治療法があるのでしょうか。

円形脱毛症の治療方法

円形脱毛症の治療方法を円形脱毛症.comを参考にわかりやすくまとめてみました。

推奨される治療法

ステロイド局所注射

炎症や免疫機能を抑える効果のあるステロイドを脱毛後の皮膚に注入する方法です。単発型、および多発型の成人患者に対して使われることがあります。高い発毛効果が期待できるが、ステロイドの副作用を考慮し、子供には行われない。

局所免疫療法

人工的にかぶれを起こす科学試薬を使って、かぶれを起こさせることにより発毛を促す方法です。比較的広範囲に脱毛している患者に対して行われます。子供にも使用できます。かぶれやじんましんなどの副作用を生じることがあり、加えてアトピー性皮膚炎などがある人は一時的に症状が悪化することがあるので注意が必要です。また、治療期間が半年から1年以上と長いです。有効性があるとされている治療法ですが、日本では保険適応になっていないため、自費診療となります。

行っても良い治療法

飲み薬の使用

ステロイド内服
抗アレルギー薬（第２世代抗ヒスタミン剤）
セファラチン
グリチルリチン、メチオニン、グリシン複合剤

外用薬の使用

ステロイド外用
塩化カルプロニウム外用
ミノキシジル外用

冷却治療

ドライアイスや液体窒素などを脱毛後の皮膚にあて、異常を起こした免疫細胞の働きを抑えて、毛髪の再生を図る治療法です。治療の際、軽い痛みがありますが、簡単で副作用もほとんどない方法です。

紫外線療法

患部に紫外線を照射する方法のため、照射後は炎症から来るヒリヒリやかゆみ、ひどい時には水ぶくれが生じる場合があります。全頭型や汎発型で効果があったという報告があるため、重度の患者に使用されることがあります。

スーパーライザー療法

「スーパーライザー」と呼ばれる装置を使用し、皮膚の奥まで届く特殊な赤外線を脱毛後の皮膚に照射する方法です。簡単に治療を受けることができ、副作用も軽い点があることから、単発型や多発型の治療に使用される場合があります。

点滴静注ステロイドパルス療法

点滴により、ステロイドを３日間ほど短期間で大量投与する方法です。効果が期待できる発症後早期の重症患者にのみ行われます。子供には成長障害を生じる可能性があるため行いません。ステロイドを大量に使いますので、入院が必要になります。不眠、動悸、頭痛、微熱、倦怠感などの副作用が出る場合があります。

私は２０代の頃、喘息の治療のため入院しステロイドパルス療法を行いましたが、若かったせいか特につらい副作用はありませんでした。しいて言えば、退院後舌に潰瘍ができて痛くなったくらい。ステロイドの副作用によるもので、ほっといても１～２週間で自然に完治しました。

まとめ

今回はアイドルぴっぴさんの円形脱毛症の公表についてと、円形脱毛症の原因や治療法についてまとめました。

円形脱毛症にも、様々な種類・重症度があり、治療方法もそれにより変わってくることがわかりました。

脱毛症で悩んでいる方は、正しい治療法を選択するのが治療の第一歩であるため、積極的に情報収集して、ぜひ良い先生を見つけてください。

ぴっぴさんの今後のご活躍にも期待しております！